news 2011.8.22
【移動する植物】
タカサゴユリ(高砂百合)
【移動する植物】と言っても歩くわけではありません(笑)

ここ二十数年でしょうか?、お盆の頃になると日当たりの良い山の斜面や夏草が生茂る空地や道路脇、処構わず白い花を咲かせています。

園芸用に移入された台湾原産の帰化植物で、種子で増える旺盛な繁殖力で野生化しているようです。
けれど同じところで何年も群生していてそこから広がっていくものではなく、毎年場所が移動しているようにみえます。
何もなかったところに(草は生えてましたが)いつの間にか咲き出し2,3年群生していたかと思うと、繁殖条件が悪くなっていくのか、気が付くといつの間にかその場所からいなくなり、また条件の合った別の場所で咲いています。
まるで、生きていく場所を求め移動している動物のようです。
調べてみると、「連作障害」が出安いらしく、拡がっても数年経つと姿を消す場合が多いそうです。
しかし種子を飛ばし新たな土地に根づいて行く、たくましいユリです。
タカサゴユリのタカサゴは沖縄方言で台湾を指す言葉「タカサング」に由来すると言われます。
(尾崎)
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