熊野古道を学ぶ旅その参 記録

『石仏、石垣、石畳 〜観音道から大吹峠へ続く猪垣の道を歩く〜』

実施日:平成17年5月28日(土) 

場所: 熊野市大泊町

熊野古道 観音道〜大観猪垣道〜大吹峠

      語り部:熊野古道語り部 向井弘晏さん

参加者: 12名


【ツアーの概要】

 「観音道から大吹峠へ続く猪垣の道を歩く」を実施し、12名の方々が参加されました。熊野古道語り部友の会の向井弘晏さんが案内役を務めてくださいました。

 熊野古道の大吹峠道と観音道を結ぶ猪垣沿いの道が最近発見され、「大観猪垣道」と名付けられました。今回は、この大観猪垣道によって循環ルートとなった、大泊〜観音道〜大観猪垣道〜大吹峠道〜大泊のルートを歩き、猪垣のおもしろさや観音道にかかわる歴史を学びました。


【口観音と千手観音を拝観】

口観音の説明を聞く参加者
清泰寺で千手観音を拝観

 最初に大泊では、ほとんど公開されることのない旧家の「口(くち)観音」を拝観させていただきました。「口観音」とは、高齢や体力的な事情などから泊観音へ参拝できない人たちが代わりにお参りする観音様として設置されたもので、「口」は入り口を意味しています。初代の観音別当に任命された方から13代目にあたる現在の御当主のお宅では、江戸時代から伝わる口観音が今も大切に守られていました。

 続いて、泊観音堂から清泰寺に移された千手観音を拝観したあと、観音道では、西国三十三所にちなんで近在の人たちにより寄進されたやさしい表情の素朴な石像が心をなごませてくれました。

【観音道を歩く】

観音道の石仏
観音道で説明を聞く参加者

 初夏のこの次期、道沿いには赤い花のハナミョウガや可憐な紫色のタツナミソウなどいろいろな植物が花を咲かせていました。語り部の向井さんは、ほとんど毎日観音道を歩いているので、四季折々に花を咲かせ、実をつける植物のことを、写真での紹介も交えながら説明してくださいました。

【大観猪垣道を歩く】

大観猪垣道を歩く
大観猪垣道からの眺望

 いよいよ話題の大観猪垣道です。この道は全長873mで、ルート沿いの猪垣は288mに及びます。熊野古道伊勢路では所々に猪垣が見られますが、中でも大泊周辺には猪垣が多く残されています。この大観猪垣道では、高さ1mを超える猪垣が延々と続いていたり、猪垣が交差している箇所があったり、どうやって運んだのかと驚くような大きな石が使われていたりします。昔の人々が猪の害を防ぐためにたいへんな知恵と労力を費やしたことが伺え、猪と戦ってきた人間の生活がとても身近に感じられました。

 途中には、鬼ヶ城から七里御浜までを一望できる場所があり、眺望を楽しむことができるのもこの道の大きな魅力の一つです。だれでもこの道を歩けるように整備してくださった地元の方々のご苦労に、改めて感謝の気持ちを抱きました。

【まとめ】

 語り部の向井さんは、「観音道から大観猪垣道を通って大吹峠道を下る循環ルートができたことで、歩いてもらいやすくなった。古道歩きを楽しんでいただきたい。」と話していました。

 大観猪垣道を含む循環ルートは、四季折々の植物が美しく、昔の人の素朴な信仰心が感じられる観音道のよさに猪垣道のおもしろさと眺望の美しさが加わって、より一層魅力のある道になりました。できるだけたくさんの方々にこの道を歩いていただきたいと思います。

 美しい竹林の大吹峠道を下って、大泊まで戻った参加者の方々は、「新しい道を発見し整備してくださった方々に感動した」「昔の人々が観音道を歩いた深い思いや信仰を感じた」「友だちを連れてまた来たい」などと話していました。

参加されたみなさん

以上


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