とっておきの熊野 山村の暮らし体験講座その十三 ツアー記録

『古式トチ餅作り』
〜 山の恵みに感謝、先人の知恵に学ぶ 〜

実施日:平成17年12月9日(金) 

場所:紀南ツアーデザインセンター

参加者:9名(女性9名・男性1名)

今回の山村の暮らし体験講座では、『古式・トチ餅作り』を実施しました。

トチ餅作りには竹平さんが長年大事に使っておられる道具を持参していただきました。ガスや電気を使わずに紀南ツアーデザインセンターのかまどで火をおこし、お湯を沸かして釜の上に甑(こしき)を乗せて、もち米とトチを蒸します。トチの実は竹平さんが大又の山で拾ってきたものです。まったく昔ながらの方法のトチ餅作りです。

トチ餅は、実を拾ってからアクを抜くまでの難しい作業があり、餅を搗き上げるまで大変手間がかかりますが、ここにおいしいトチ餅作りの秘訣があります。その方法を飛鳥町の竹平巨嗣さん・禮子さんご夫妻から指導していただきました。

座敷でお話を聞きます
釜の上に甑(こしき)を乗せてもち米とトチを蒸します
もち米が蒸しあがるまで時間に、竹平さんご夫妻にトチの木や実の特徴、実を拾う時期、トチ餅が出来上がるまでの作業や、アクを抜くためのクイアクの作り方、トチのつぶし加減などのこだわりをお聞きしました。また、保存しているトチの実、瓶に入ったクイアクも見せてもらいました。皮剥きは手製の道具を使って、実演していただきました。
トチの実のむき方を説明しているところ
竹平さんお手製の皮剥き機と、皮を剥いたトチの実
餅つきは欅の大木をくり貫い作られた臼とヒメシャラの杵で行います。この臼は竹平さんのご主人の父親が作ったという年代物です。ヒメシャラの杵は何年使い込んでも、先が割れてこないそうです。力任せに搗くのではなく、最初は米の粒を潰します。竹平さんご夫妻は、振り下ろす杵と手水のタイミングが絶妙で、短時間で搗きあがったように感じました。
竹平さんの臼と杵
もちつきをする竹平さんご夫妻
一回目は白餅を搗き、半分をイノコ餅に使います。これは薄い塩味ついた餡でお餅をとり、丸めます。秋に稲刈りを手伝ってくれた人に配ったり、収穫に感謝して神棚や蔵にお供えする地域に残る風習です。残り半分の餅は中に餡を入れ、丸めました。
最初に竹平さんがお手本を見せてくれます
皆でイノコ餅を丸めます
二回目のもち米とトチが蒸しあがり、トチの実が飛び散らないように押しつぶしながらついていきます。もち米とトチがだんだんと混ざり合って粘りも出て、トチ餅の出来上がりです。持ち帰り用の少し細長いものと、この場でいただく餡入りの丸餅を作りました。
トチの実を押しつぶしながら搗いていきます
搗きあがったトチ餅はきな粉にとります
さらに、かまどで竹平さんが里芋入りの茶粥を炊いてくれます。番茶、お米も竹平さんの自家製です。かまどの火は強火です。グラグラと炊き上げ、里芋が程よく柔らかくなったら茶粥の出来上がりです。座敷の火鉢では、竹平さんが2日ほど前に搗いておいてくれたトチ餅とキビ餅を焼きました。
茶がゆを炊く竹平さん
火鉢で餅を焼いているところ
焼きたてのお餅と搗きたてのお餅の味比べをし、炊きたてのサトイモ入り茶粥で昼食にしました。田舎の家でごちそうになるように、食べきれないほどのお昼です。「茶粥って、こんなに美味しかったんやね〜」と何杯もおかわりをする人など、それぞれに楽しんでいただくことができました。
講座の終わりに参加者の皆さんから「来年は、トチの実拾い、アク抜き、全部の行程で企画して欲しい。」「昔から、伝えられてきたトチのアク抜き方法は、これからもずっと伝えていかなければならないと思った。」「来年は、是非自分でトチの実を拾うところからやってみたい。」などの感想を頂き、竹平さんご夫妻に拍手が贈られ、講座を終了しました。

トチ餅
全員で記念撮影
(記録:宮本)

以上


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